ここでサーブを打ちます

好き勝手に喋る

初めてのDream Live 2018

  ついこの間本公演を観たばかりのド素人だが、私に比嘉公演のチケットを握らせたテニモンから今度はドリライのチケットも握らされてきた。4枚。横浜公演は全部観てきた。4枚中3枚はセンター席というやつで、本公演よりもずっとずっと近くで楽しそうに踊って歌う王子様たちを見てきた。シャブだった。

 

 

  ツイッターで検索するとやはりライブ系はオタクのトンチキファッションショーが行われていることが分かった。折角行くなら全部全部楽しみたくて、当日の3時くらいまで初めてのキンブレシートを作り、比嘉を応援するためにハイビスカスの造花でコサージュを作り、忘れ物がないようにチェックリストを作り、アクエリアスを冷凍庫に入れて寝た。初めての横浜アリーナ、駅から辿り着けるか不安でしきりに携帯をいじっていたが、何も問題はなかった。本公演の時よりも推しの色を纏い、派手な格好をしたお姉さんたちが新横浜駅に溢れかえっている。何となくテニフェスを思い出させて、安心した。

 

  1日目、友人とは席での合流。初めて降り立つ横浜アリーナはどこがどこの席か分からず、入ってすぐにスタッフさんに席の場所を聞いた。近い。無事に友人とも合流し、人生初めてのドリライが幕を開けた。

  知らない曲も知っている曲もあった。知らない曲の方が恐らく多かったし、コーレスを求められる曲もあったが、何とかノリで乗り切った1公演目。何となく曲が分かってきた2公演目。画面に出る歌詞に合わせて歌えるようになった3公演目。3回も聞けば知らない曲はいつしか知っている曲になった。比嘉ラップや他の曲も画面誘導を見ずともコールできるようになったラスト4公演目。

とんでもなく楽しかった。ライブはやっぱり曲を知っていてこそ、だ。その中でも、例えばザ・レギュラーやペテン師だぁ?はその昔流行りに乗って見た空耳動画で何度か見た。目の前で歌われるそれらの曲を聴きながら「ほ、ほんものだ……」とひたすらに感動していた。

 

  ゲストで初代キャストがたくさん出ていた。名前は知っている。多分何人かは失礼ながら空耳動画で見たことがある。周囲の反応もかなり大きい。そして15周年、3度目の全国大会、青学は9代目。あぁ、キャスト・ファン含めこの人たちが命を繋いできたんだと思うと無性に泣きたくなった。初代から繋がるキャストがいて、その人たちを応援していた・応援し続ける人たちがいて、私が今、ミュージカルを観ることが出来ているのは、その人たち全員のおかげだ。なんてすごい繋がりなのだろう。テニスの王子様という媒体の広さを思い知った。

  初代キャストの中には、あの加藤和樹もいた。さすがの私だって顔と名前、そして跡部景吾役であったことを知っている。彼は跡部景吾の台詞を言ってくれた。周りが狂喜乱舞する中、私は1人 あぁ、この人が本物の跡部景吾だ…… と感動で打ち震えた。どのジャンルを置いても最推しである跡部景吾を人間が演じることにどうしても抵抗感が否めなかったが、この人の跡部景吾なら見たかったと思った。(後におてふぇすで見ることになる……)

 

  今回は、私をテニミュの世界に引きずり込んでくれた比嘉のオタクとして乗り込んだが、比嘉曲が最高の最高すぎて人の形を保っていたか正直怪しい。比嘉ラップもダークホースもバイキングホーンも全部が全部良かった。

し、甲斐裕次郎推しスタイルで行ったのに、新垣くんからはちゃめちゃにファンサを貰いはちゃめちゃに湧いた。メンステで踊る新垣くんに、少し遠かったが友人と共に紫ガン振りで気づいてもらった挙句、はいでぇ!したらそのままはいでぇ!を返してもらったときはもう本当にどうにかなるかと思った。ちょっと遠かったのに気付いてもらえるなんてとんでもない。そして顔が良い。大楽では、比嘉曲で紫ガン振りしてたら真正面で新垣くんが挑発的なお顔でこちらを見ながら踊ってくれ、あまりのことにその場でジタバタしたらオタクの挙動が面白かったようで笑ってもらえた。良かった。やっぱり顔が良い。

あんまり甲斐くんが近くに来ることはなかったが、2日目のセイヤーは大体正面にいてくれたので存分に味わった。3公演目、甲斐凛仁王?の3人で突然ガシガシ踊り出したのを一直線上で見れたのは嬉しかったし、隣にいた友人を見て見て見て!!!!と半ば半狂乱で叩いた。興奮が抑えきれなかった。大楽はその時と逆サイドだから甲斐くん見えないな〜と思っていたら、甲斐くんも同じく逆サイドに移動していて、知念と2人でワイワイしているのをしっかり目に焼き付けた。公演中も、大楽はステージがかなり近かったので多分何度か甲斐くんからも視線は飛んできていた、と思う。甲斐裕次郎のキンブレシートを作ったので気付いてもらえないかな〜と頑張って振ってた。どこかのタイミングで見てもらえたような気がするがいかんせん7月に書いているのですでに記憶があやふやだ。

  ファンサといえば、私にチケットを握らせたテニモンからサエさんがやばい、と聞いていた。4公演見て、確かにピンポイントでファンサを投げるサエさんはやばかった。なにせ顔が良い。(個人的に、飛び抜けて顔が整っていると思ったのは サエさん・観月・千石)ただし、私自身はどんなに近かろうとファンサは一切もらえなかった。いや、赤振ったり三角作ったりすれば笑顔でこちらを見てはくれる。見てはくれるが、それ以上はない。立海装備の隣の友人にはファンサが飛んでたのに、比嘉装備全身紫の私にはこない。やばい。六角と比嘉の確執がやばい。(私がブスだとか、他の比嘉推しは貰ってたとかそういうことは一旦置いておいて)ファンサされないことがこんなに興奮するとは思わなかった。さえきこじろう、やみがふかい。

 

  こんな感じで、それはもうとってもとっても楽しんだ。9代目の卒業も、涙ながらに見送った。数えるくらいしか見たことのない初心者の私が、果たしてこの子達をずっと応援してきた人たちと一緒に泣いていいものかと悩んだ。だが、私にとっては初めて生で見た青学、そしてミュージカルのテニスの王子様ってどういうものかを見せてくれた青学だ。そして何より、喋っているのは彼らだとしても、見た目は私がずっと見てきた王子様だ。泣いている姿を見て、我慢出来なかった。

  関東大会後の黄金ペア「もうここに来るのは最後だ」、乾と柳の「また試合しよう」。キャラクター同士で見ればなんてことない会話だが、彼らにとっては、本当に最後だし、果たせることのない約束だ。この台詞を言わせることがどれだけ残酷で、そしてとても儚くうつくしいか。永遠に生き続けるキャラクターと、終わりのあるキャスト達。いのちの期限があるからこそ、あの舞台上でより眩しく輝くのかもしれない。

そんな中、続投である越前リョーマだけが笑顔で卒業バラードを歌い切り、コメントしている。原作と同じく、手塚に柱を託された越前リョーマ。この人が青学の/ミュージカルテニスの王子様の柱だ、と強く感じた。

 

そして私は、10代目のお披露目も見ることになる。10代目は私にとって、お披露目から卒業まで見届けた初めての青学になる予感がしている。すでに友人から全国氷帝のチケットを何枚か譲り受けた。比嘉のチームパーティーではテニモバ会員になってチケ取りに参加しようと思っている。会員になれば、わたしもとうとう広義の意味でのテニモンだ。

テニスの王子様、全ての媒体で「テニスって楽しいじゃん!」と言えることがとても嬉しい。