ここでサーブを打ちます

好き勝手に喋る

1年ぶりに生の推しを浴びた

タイトル通りとしか言いようがないんだが、約1年振りに好きな舞台を観に行った。


 行ったのは、劇団四季CATS。
私とCATSの出会いは高校の授業の鑑賞会で、その頃は五反田だった。そのあと大学生の時に横浜、社会人で大井町と通った。仕事帰りに週2回行っていた時期もある。
コロナが流行る前の話だが。



 私が最後に行ったのは2020年1月、約1年前。
1月末くらいかな?ザワザワとコロナが騒がれ始め、劇団四季は2月末から全公演を中止した。1月以降のチケットだって何枚も持っていたが、全部無かったことになった。

 一応医療従事者の端くれなので、人が多くいるところに行くのは多少の抵抗感があったし、ニュースでは看護師がかかれば病院長が外来や救急を閉めることを謝罪しているし、次は自分かもしれない、と思えば仕方ないとも思えた。
 四季はしばらく座席を空けて販売していたが、いつしか全席販売になって、そして、大井町CATSの千秋楽が決まる。次は福岡。仕事帰りに〜とか明日行ってみよ〜とか気軽に出来る距離ではなくなる。
それでもやっぱりコロナは猛威をふるっていて、終わりが見えてても決心はつかなかった。


 そんなわたしがなぜ突然行くことになったのかというと、多分もう無理だったから。
四季だけじゃなくいろんなライブがなくなって、友達も医療者だからお互いご飯を食べることもない。でもツイッターを見れば他の人は友達とカフェ行ったり飲みに行ったり変わらずディズニーで遊んでたりする。四季の演目に友達と公演前後の飲食込みで遊びに行ってる人もいた。正直、は????と思う。緊急事態宣言とは何?というくらい遊び歩いているフォロワーのことちょっと嫌いになったりした。この感情はただ羨ましいってだけなんだけど。

 そうやって日々なんとなく抑圧されて、イライラ過ごして、CATSは6月で終わっちゃうし、とりあえずもう思い切って5月以降の先行は取ろう!!と思ってこの前会員先行で楽前とか5枚くらいとった。ちょっと満足した。
それで多分、5月に行くのも今3月に行くのも変わらなくない?てか1人で行くしもう、許されたかった。

 四季は1週間ごとにキャスト発表があって、ふと見るとわたしの好きなキャラのところにわたしの好きな俳優さんの名前が載っていた。
(推しっていう感覚とはちょっと違うんだけど、便宜上推しと表す)推しの名前を見て、なんかもう無性に行きたくて行きたくていてもたってもいられなくなってしまったのだ。当日にキャスト表を見て、今日の席はある、ただ私は双眼鏡もなにも持ってない、いつも観劇はお洒落するけど化粧も薄いし服も適当だし、ものすごーーーーーく迷った。

結局、18:30公演のチケットをその日の15時に買った。


 チケットを買った瞬間からそわそわして仕事が手につかない。頭の中では退勤後にコンタクトを買ってつけて、何か軽く食べて開演に間に合わせるにはどうすればいいか、とシュミレーションが止まらない。ものすごくわくわくした。
シアター前で入場中の人を見ながらハッシュドポテトを食べると、その瞬間だけコロナ前の生活に戻ったようで少し不思議な気分だった。

 劇場内は大体いつも通りで、売店が1か所にまとめられてて少し戸惑ったくらい。グッズを少し買って、なぜか大井町になってずっと買ってなかったパンフレットも買った。
 座席は前4列が潰されていて、ちょっと異様な光景だった。前4列は回転席と呼ばれCATSの中ではかなりの良席で、いつも争奪戦なのだ。平日公演で後方席が埋まってないのは割と見かけるが、回転席に誰もいないのは変な感じだった。
自分の席に座ると、興奮すると同時にものすごく緊張して手が震えた。まるで初めて観るみたいだった。


 公演自体は感染対策ver.で、客降りがなく、握手もなく、劇場全体を広々と使っていたがほぼ前方舞台のみでこじんまりと演じられていた。
正直、千秋楽までこの感じだと思うと悔しい。客席から突然現れる猫、自分の真横を通り、本物の猫のように気まぐれに人間を見つめてみたり、近くで歌声を聞ける。後方であっても。CATSの楽しいところも削らざるを得ない状況にただただ悔しいなと感じた。
 それでも推しは変わらず楽しそうに歌って踊って、少ないお客さんにも全力で魅せてくれた。ダンスが上手くて歌も上手くて、あー推しだなぁ、CATSに来たんだなぁと思ったら全然しんみり曲とは真反対の推しのソロナンバーで泣いた。
演出はコロナver.だけど、ステージ上ではそんなものはないCATSの世界で、ただ楽しんだ。


 楽しかったな夢みたいだったなと思いながら、ふわふわした足取りで帰路につき、すぐに寝た。(やってるソシャゲのデイリーだけいくつか回して寝た)
 翌日も仕事で、いつも起きると面倒臭くて毎日絶対仕事行きたくねぇ〜!の気持ちが、疲れているのにスッキリしていて、は〜今日も働くかぁ〜の気持ちで家を出た。足が軽くてふわふわとまだ前日の余韻のままご機嫌で仕事に行って、帰った。

 昨日楽しくて良かったな〜が頭のどこかにずっとあって、自分で自分の機嫌をちゃんとコントロール出来ていた。2日後からはやっぱり仕事行きたくない休む〜〜〜と思いながら出勤してるが、何となくさっぱりした気持ちではある。
常に何かにイライラして、ツイッターもイライラするのに見て、想像よりずっと精神的に良くない状態だったのかもしれない。このタイミングで観劇出来て良かった。
オタクで良かったな、という話でした。


大井町CATSは6/20に大千秋楽を迎えますので、行ける範囲の方はぜひどうぞ!1番安い席は多少見切れますが3000円です!!